いま注目のソーラーシェアリングって? ~前編~


1:ソーラーシェアリングとは?

 

太陽の光を「シェア」する。

つまり、田畑等の農地で農業を行いつつ発電事業も同時に行うこと。

農林水産省では営農型発電設備と呼んでいます。

 

いわゆる太陽光発電システムは野立てタイプが一般的なのに対し、

ソーラーシェアリングでは農地を立体的に使うことで、下部での農業収入はもちろん、

上部空間では太陽光発電による売電収入も得られます。

 

生産量が天候によって左右され収益が不安定な農家にとっては、売電収入による収益の増加が見込め、

太陽光発電事業者等で土地の確保が必要な人々にとっても、面倒な農地転用手続きが不要となり

(※太陽光パネルを支える支柱部分だけの一時転用でOK)太陽光発電の普及にも繋がります。

 

農業を衰退させることなくエネルギー自給率の向上にも繋がる、まさに一石二鳥の仕組みなのです。

 

2:発電設備の設置方法

 

農地に支柱を立て、上部(地面から2~3m)にパネルを配置。

通常の発電施設よりも隙間を空けてパネルを並べることで、下部で生産する作物への日射量を確保する。

 

  

(画像:一般社団法人全国営農型発電協会

 

3:ソーラーシェアリングの条件

 

「営農型」発電と呼ばれるくらいですから、農業の継続は絶対条件となります。

農林水産省によって細かく条件が設定されているので、始める前に事前確認をしっかり行いましょう。

 

・支柱の基礎部分を一時転用許可の対象として、3年ごとに継続審査を受けること。(*1)

・支柱は簡易な構造で容易に撤去できるものであること。

・支柱やパネルの高さ・間隔によって、遮光や機械の使用に影響がないよう日照量や空間を確保すること。

・下部の農地における単収が同じ年の周辺地域平均と比較し、2割以上減少しないこと。

・周辺の農地に影響を及ぼさないこと。

・毎年農作物の生産状況を報告すること

 

もちろん自然災害等により収穫量が確保できない等のやむを得ない事情は考慮されますが、

原則、条件をクリアできない場合は発電設備を撤去し農地に戻すことが義務付けられています。

 

さて、後編では、メリットやデメリット、ソーラーシェアリングに適した作物、

全国の普及状況について触れていきます。

 

▷▷▷ 後編へつづく

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(*1)支柱を立てる行為は、農地を農業以外で使用することとなるため一時転用許可が必要。許可期間は3年間、問題がなければ再許可が可能。

経済産業省食料産業局 営農型発電について http://www.maff.go.jp/j/shokusan/renewable/energy/attach/pdf/einou-1.pdf