「送配電網の維持・運用費用の負担の在り方検討ワーキング・グループ」が中間とりまとめ(案)を発表

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平成28年9月より現在まで開かれている、電力・ガス取引監視等委員会の「送配電網の維持・運用費用の負担の在り方検討ワーキング・グループ」において、平成30年4月に中間のとりまとめ(案)が発表され、これについて経済産業省がパブリックコメントの募集をしています。

この「送配電網の維持・運用費用の負担の在り方検討ワーキング・グループ」は、第49回 電力・ガス取引監視等委員会内で承認されたグループで、これまでの制度設計専門会合での議論を踏まえて、発電事業者が効率性向上のための送配電網の維持・運用費用を負担することについて検討するために設置されました。(※1)

今回の中間とりまとめ(案)は、12回にわたって行われたグループ検討会での内容を精査し、広く意見を求めるためにまとめられたもので、

  1. 送配電関連費用の利用者間の負担
  2. 送配電関連設備への投資効率化や送電ロス削減に向けたインセンティブ設計
  3. 電力需要の動向に応じた適切な固定費の回収方法
  4. 送電ロスの補填に係る効率性と透明性向上

という、4つのポイントから構成されています。

現状として、電力需要が人口減少や省エネルギーの進展などで伸び悩む一方、再生可能エネルギーの導入拡大により系統連系ニーズがさらに拡大していること、そして高度成長期時代に建てられた送配電設備の修繕や取替への対応などで、今後は送配電に関連する費用の増加が見込まれるとしています。

現在、送配電網の維持・運用の費用は、需要側のみが託送料金(利用料金)として負担しており、発電側は初期費用などを一部負担してはいるものの、継続的に発生する修繕費などについては負担していないため、前述の傾向から費用の負担を発電側にも求めていく方向で検討されています。グループではこれを「発電側基本料金」とし、kW単位での課金を求めていく、としています。

再生可能エネルギー電源への対応についても記載されており、小規模電源(住宅用太陽光など)については当分の間は対象外としていますが、FIT制度による買取期間中のFIT電源については制度上の制約があることから、これから調達価格等算定委員会にて検討段階に入る模様です。

その他、割引制度の導入や回収方法、送電ロスについての記載、さらにスケジュールとして2020年以降のできるだけ早い時期に導入したい旨などが記載されています。
しかしながら、現在は構想を練っている段階であり、記載した内容での導入がはっきり決定したわけではありません。

これからも検討を重ねる予定ということで、パブリックコメントが集まった後、上記で紹介した内容が変更になったり、削除や追記されたりする可能性も充分にあり得ますので、今後も動向に注目していく必要がありそうです。

※1 第49回 電力・ガス取引監視等委員会 議事録より

<関連リンク>

■経済産業省
電力・ガス取引監視等委員会 送配電網の維持・運用費用の負担の在り方検討ワーキング・グループ「中間とりまとめ(案)」に対する意見募集について
http://search.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=595218016&Mode=0
(募集終了後、リンク先が変更になる場合があります。)

■電力・ガス取引監視等委員会
送配電網の維持・運用費用の負担の在り方検討ワーキング・グループ(第12回)開催内容
http://www.emsc.meti.go.jp/activity/emsc_network/012_haifu.html