“核のごみ”プルトニウム削減へ取り組む

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3日、約4年ぶりに改定された第5次エネルギー基本計画

その中で初めて明記されたのが、“核のごみ”プルトニウム(*1)の削減への取り組みに関する記述です。

また5日には、2017年度版の原子力白書(*2)も公表されました。

新エネルギー基本計画において、5月の素案段階にはなかったこの記述が追加された背景には、アメリカから大量保有に対する懸念が示されたことが挙げられます。

※現在のプルトニウムの保有量は約47トン原子爆弾約6,000発分に相当します。

 


 

米政府が、日本が保有するプルトニウムの削減を求めてきたことが分かった。プルトニウムは原子力発電所から出る使用済み核燃料の再処理で生じ、核兵器の原料にもなるため米側は核不拡散の観点から懸念を示す。

プルトニウムの製造は核兵器への転用を防ぐため原則禁止だが、資源の乏しい日本は再処理して原発で再利用することを日米原子力協定(*3)で認められてきた。非核保有国で再処理を認められている国は日本だけだ。原発などで燃料として消費するはずだったが、2011年の福島第1原発事故以降、全ての原発が停止した。その後も再稼働が進まず、プルトニウムを燃料として再利用できていないため、たまり続けている。すでに原子爆弾約6千発に相当する約47トンに達し、国内外の原子力関連施設で保管する。

日本は原発を基幹電源と位置づけてエネルギー政策を推進するが、再稼働が思うように進まないにもかかわらず、たまり続けるプルトニウムの問題を放置していた。再稼働が全国的に進まない現状だとプルトニウムの消費が進む可能性は乏しい。7月で満期を迎える日米原子力協定の自動延長後は、6カ月前までにいずれかが通告すれば一方的に協定を終了できる。保有量が減らないまま米国が協定の見直しを迫れば、再処理が認められなくなり日本のエネルギー政策は岐路に立たされることになる。(2018/06/10 日本経済新聞

※関連記事(2018/06/20 日本経済新聞

 

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内閣府の原子力委員会は5日、2017年度版の原子力白書をまとめた。白書は、国内原発の使用済み核燃料から抽出したプルトニウムの管理体制について、米国が懸念していることを念頭に「国際的にも管理と削減の必要性に対する関心が高まっている」と指摘。その上で「海外保有分の着実な削減」に向け議論していることを明らかにした。

プルトニウムは核兵器への転用も可能な放射性物質。日本の保有量は約47トンで、うち約37トンは海外にある。政府はウランとプルトニウムを混ぜて作ったウラン・プルトニウム混合酸化物(MOX)燃料(*4)を原発に使う「プルサーマル(*5)発電」で減らす計画。しかし、11年3月の東京電力福島第1原発事故後、原発の再稼働が遅れており、保有量を減らすめどが立っていない。

こうした中、白書は「国際社会に日本の方針について適切に説明していくことが重要だ」と表明。プルトニウムの保有量を削減するとともに、日本は平和利用に限定することを広く海外に伝えるべきだと訴えた。(2018/07/05 時事ドットコムニュース) 

 

(経済産業省 資源エネルギー庁HPより)

 


※(*1) 特定非営利活動法人原爆先生 より引用

※(*2) 内閣府原子力委員会 より引用

※(*3)(*4)(*5) Wikipedia より引用